LINEの銀行は使うべきでない? 解説!
LINEがみずほフィナンシャルグループと組んで銀行を設立するとのこと。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181127-00000611-san-bus_all
準備会社を設立し、来春開業予定のようだ。
まだ十分な情報はないが、個人的には現時点ではこの銀行は必ずしもお勧めではないと考える。
その理由を解説していこう。
1.LINEの情報管理の信頼性
LINEはよくアカウントを乗っ取られる。
狙われる理由は金銭詐取だ。
銀行ともなればセキュリティはSNSより強化されるだろうが、逆にLINEアプリを通じて銀行口座や預金を奪われる懸念がある。
これは論理的というより、乗っ取り多発のLINEによる銀行を安心して使えるかという納得感の問題である。
2.みずほ銀行のシステム安定性の信頼性
みずほ銀行が銀行合併に伴うシステム統合に失敗し大規模システム障害を起こしたことは記憶に新しい。LINEとの合弁銀行というみずほフィナンシャルグループの一手に対する評価はともかく、システム障害の実績から敢えて本件の銀行を使う理由もないだろう。これは実績の問題である。
3.LINE利用者に提供する金融サービスで手数料を稼ぐビジネスモデルの可能性がある。
画像の通り、LINE利用者に対し、手軽に利用できるような金融サービスが提供される。
金融は利益率が高い(=手数料・利息が高い)サービスである。銀行でいえばローン、スコアリング融資が計画されており。簡単にいうとLINE利用者で金融知識が脆弱な人をカモにするビジネスモデルであるだろう。
以上、三点の理由を挙げた。
個人が使用する銀行選択は手数料が重要だが、現時点では顧客側に有利な手数料体系になるのか不明だ。今回解説した理由に加えて、少なくともATM手数料と振込手数料は見極めた上で利用を検討するのがいいだろう。
ふるさと納税のポイント、初心者向けに教えよう!
年末が近づいてきたということで、ふるさと納税を考えている人も多いだろう。他方、まだふるさと納税をしたことがない、仕組みがよく分からず手を出すのが億劫だ、という人もいるのではないだろうか。今回はそんな人向けに、ふるさと納税の概要を紹介したい。
但し、個別の返礼品やふるさと納税の環境を取り巻く変化などには触れない。あくまで初心者向けの説明とする。
<目次>
1.ふるさと納税の概要
1)ふるさと納税とは、自分の出身地や応援したい自治体など、今自分が住んではいないが支援したい、という自治体に対して寄付をできる制度。対象は全国の市区町村、又は都道府県で、どの自治体でもふるさと納税が可能。
2)ふるさと納税を行うと、寄付した金額から2,000円の自己負担額を引いた残りの金額が所得税及び住民税の控除対象となる。例えば、50,000円をふるさと納税すると2,000円を引いた48,000円が所得税及び翌年の住民税から控除されるのである。但し、この控除対象となる金額は所得によって上限が設定されているため、自分の所得を把握してその上限を超えないようにすることが重要である(超えてしまうと超過分は全額が自己負担額となる)。
3)この所得税・住民税控除を受けるためには確定申告が必要。但しふるさと納税先が5自治体までで、かつ確定申告をしなくてよい給与所得者などであれば、ふるさと納税を行う際にあらかじめ申請することで「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を適用でき確定申告が不要になる。
4)ふるさと納税の期間は毎年1-12月の期間内となる。この期間内に自治体側に着金する必要があるため、銀行振り込みは早めにする必要がある。クレジットカードで決済するならば12/31まで可能なのでお勧め。
5)多くの自治体ではふるさと納税に対し返礼品を用意している。この返礼品は寄付金額からすればお得なものではないが、上述のように寄付金額は自己負担額2,000円を除いて(所得に応じた上限額まで)所得税・住民税から控除される。そのため実質的には自己負担額上限2,000円で返礼品を受け取ることができるという、節税スキームとなっている。
以下のリンク先も参照してみて欲しい。
2.全額控除されるふるさと納税額(年間上限)の目安
以下のサイトを参考にしてほしい。
精密な計算は複雑なので注意。
サラリーマンであれば、12月給与時に同封される源泉徴収票が最終的な計算に使えるものとなる(医療費控除があるなど、確定申告を予定している場合にはまた変わってくるので注意)。
3.ふるさと納税の購入先(例)
4)f-style
5)ふるさと本舗
なお、人気なのはお米やミネラルウォーターとのことである。
4.まとめ
・ふるさと納税で寄付した金額は所得による一定の上限額までは自己負担額2,000円を除いて所得税・翌年住民税が全額控除される。返礼品をもらえばお得な節税スキームである。
・所得による所得税・住民税が全額控除されるふるさと納税額目安は試算可能。最終的には源泉徴収票で確認するのが確実。確定申告が必要だが、5自治体までの寄付なら「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を適用でき確定申告不要とできる。
・ふるさと納税の期間は毎年1-12月の期間内。クレジットカード決済がお勧め。
・ふるさと納税は、扱われているサイトが複数あるので、自分の好きなサイトを選べばよい。
以上である。
ふるさと納税を活用してお得に返礼品を受け取って節税しよう。
三人家族の生活二週間。
三人家族の生活が始まってから二週間になる。この間の記録を残しておきたい。
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1.産後二週間健診
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体重の伸びが少なかったのは意外。
ミルクの量を増やすことになった。
健診では産後うつ兆候のチェックがされており、出産退院後の育児生活に無理がないかフォローしてもらったのがありがたかった。
2.母親(娘の祖母)の来訪
booksandfamily.hatenablog.com
娘は母親にとっては初孫。
会いに来てくれて本当に嬉しかった。
娘は概ねずっと寝ていたが。
3.疲れがたまってきた
ここ2-3日、娘はぐっすり寝ている時間が前より長い。生まれて10日、疲れが出てきたのだろうか。#育児 #赤ちゃん
— Books&Family (@financialplan50) 2018年12月3日
娘が生まれて18日。父親(俺)、母親、娘それぞれ疲れを浮かべるようになってきた。疲労蓄積しないように休憩と食事をしっかり取って、ストレス発散していかないとなー。
— Books&Family (@financialplan50) 2018年12月8日
#家族 #育児
娘の大泣きが最初よりは落ち着いた気がする。一方、奥さんも疲れを見せるように。俺も若干しんどい時がある。
育休取って良かったわ。
4.とはいえ、娘は見ていて飽きないし、家族三人で楽しい!
娘、オムツ交換でお尻を上げる時大人しくしているようになった。これは成長というか、学習の成果だな。
— Books&Family (@financialplan50) 2018年12月2日
#育児
娘は大泣きしていたのが、下半身側から大きな音を立てると共に泣き止んだ。そしてすまし顔に変わるのに笑ってしまう。まあ、オムツ替えないとまた泣くんだが。
— Books&Family (@financialplan50) 2018年12月2日
#育児 #赤ちゃん
娘は相変わらずのミルク完飲、早寝そして快腸だ。ひたすら爆睡なのに安心する。
— Books&Family (@financialplan50) 2018年12月7日
#育児 #赤ちゃん
昨夜は宅配ピザを注文。初めて家族三人で(娘はまだ食べられないが)食べた。最高に旨かったし楽しかった。娘が大きくなったらまた一緒に食べたい。 #家族
— Books&Family (@financialplan50) 2018年12月7日
何より、順調に娘が育っていて一安心だ。
この調子でやっていきたい。
母親が娘に会いに来た
母親が娘に会いに、田舎からやって来た。
母親にとっては初の孫である。
一泊二日の短期で来るという。
母親は飛行機がダメで、片道8時間近くかけて来る。二泊くらいしたら、と言ってみる。しかし父親(母の夫)がOKしないのと、私の妹と一緒に来るので、その妹の都合のため一泊が限界だという。
妹と二人で泊まるためのホテルを予約し、荷物は予め宅急便で送ってもらった。
当日は朝6時頃に家を出て、新幹線を降りた後ランチを済ませてから来るとのこと。
うちの近くに住む義母にも来てもらうよう連絡した。
奥さんは産後と育児の疲れのため、直前にうちで休んでいてもらうことになった。
そのため、我が家及びホテル近くで娘と会ってもらうように段取りを進める。
到着後、チェックイン時間まではファミレスで過ごし、それからホテルに行くことにした。
母親、妹と顔を合わせるのは10か月ぶり、また母親と義母が会うのは1年ぶりだ。
そして当日。
母親と妹は予定通りの時間に到着した。
私、娘、義母と5人でファミレスに行って席につく。
しかし母はお目当ての娘と対面したものの、なかなか遠慮して抱こうとしない。
そもそも最初は、生まれたばかりであまり外出しない方がいいから、我が家の玄関で一目見て写真を撮るだけでいいという。何のためにわざわざ来るのか、というほどの謙虚さで焦る。昭和の古き良き、控えめなおばあちゃんなのかもしれない。
母親が田舎から娘に会いに来た。抱っこしたり声かけしたり、写真撮ってもらうのをやたらと遠慮している。
— Books&Family (@financialplan50) 2018年12月7日
#家族
とにかく抱いてもらい、写真を撮る。しかしすぐに娘を私に戻してしまう。口では落とさないか不安だ、ということを言うのだが、まさか落としはしないだろう。
とはいえ無理強いを続けるわけにもいかず、そのまま少し話してからホテルに行った。
実家の家族からはたくさんの土産、お祝いをもらった。ありがたい。
そして娘が外出できっと疲れているから、ということで私と娘はこの日は帰宅し、母親、妹、義母で夕食に行ってもらった。
夕食は女三人でそれなりに盛り上がったようだ。
私は家族三人で過ごす。奥さんも体調は少し回復したようだ。
娘は夜中に元気で参ったが。
翌日、朝チェックアウト前に娘をホテルの部屋に連れて行った。もう少し抱いてもらうためである。
前日のお土産で受け取ったよだれかけを早速着けておいた。
また、ちょうどミルクをあげる時間でもあり、母親にあげてもらった。
母親に娘を抱き、ミルクをあげてもらった。赤ちゃんにミルクをあげるのは28年ぶりとか。初孫を抱いてもらえて良かった⭕
— Books&Family (@financialplan50) 2018年12月8日
#家族 #赤ちゃん
母親は赤ちゃんにミルクをあげる手つきがぎこちなかった。母乳で育ててからだな。
— Books&Family (@financialplan50) 2018年12月8日
#家族 #赤ちゃん https://t.co/4iKu9J4iVw
写真と動画を取れたので良かった。
奥さんはこちらの実家に、体調を大きく崩すどの強い緊張感を持っているようだ。母親はそれを察し、「無理に実家に帰って来なくてもいい」と言ってくれる。ありがたいことだ。
お言葉に甘え、無理に実家帰りしないようにするつもりだ。
それから実家や親戚の近況を聞きながらチェックインまで過ごす。
帰りも8時間かかるので、昼前にはこちらを出発となる。
出発前の駅に奥さんが来てくれ、何とか挨拶だけしてくれた。母親も奥さんと会えて喜んでくれた。良かった。
写真も撮れた。
母親は今回の訪問を「夢のようだ」というほど喜んでくれ、また来たいと言う。
なかなか実家に帰ることが難しい分、ぜひまた来て、娘と会って欲しい。
産後二週間健診
先日、奥さんの産後二週間健診があり通院した。
今日は娘にとっては初のお出かけ、産後2週間健診だ。
— Books&Family (@financialplan50) 2018年12月4日
#育児 #赤ちゃん
二週間健診は助産師面談のみとのことだったが、奥さんは悪露がひどく、気になることで医師に診てもらった。結局、こちらは問題ないとのこと。一安心。
助産師面談では娘の体重を測った。出生時より100gほどしか増えていない。ミルクはだいたい三時間おきにあげているし、完飲している。一回のミルクあたり18gほど体重が増えて欲しいとのことで、ミルクを1回につき100mlあげるように、ということとなった。こちらはミルク完飲と寝すぎで、体重が増えすぎてないか心配だったほどなので意外だった。
うちの娘はミルクをよく飲む。飲み過ぎでは…と思っていたら、2週間健診では逆に体重が増えておらず、ミルクを増やすことになった👀‼
— Books&Family (@financialplan50) 2018年12月4日
#育児 #赤ちゃん
奥さんについては事前記入のチェックシートを見ながらのやり取り。産後うつの兆候がないか、育児が無理なく出来ているかを診ているようだ。
産後うつは自殺につながるケースもある。無理のない育児を勧めてくれ、母親を追い詰めない姿勢がとてもありがたい。世の中全体にこの風潮が浸透してくれればいいのだが。
今日は産後2週間健診。奥さんが育児について飛ばし気味なところを、助産師さんがブレーキをかけてくれた。非常にありがたい。とても良い対応だし、そういう風潮が世間一般により一層広まって欲しい。
— Books&Family (@financialplan50) 2018年12月4日
#育児
念のため、翌週に再度、同じ健診を受けることになった。こちらは新生児の二週間健診と同じ日程にできたので助かった。
あと、抱っこの仕方について、もう首がすわる前から縦抱きをしてよいそうだ。こちらの方が泣き止ませるのに強力なので助かる。赤ちゃんがお腹の中で聞いていた、母親の心音を聞ける姿勢なので落ち着くらしい。
— Books&Family (@financialplan50) 2018年12月4日
次は翌週に健診がある。
順調に育っていってほしい。
寒くなってきたので風邪をひかないよう気をつけねば。
近々の読了記録
近々の読了記録を残しておく。
(前回分)
booksandfamily.hatenablog.com
「あの歌がきこえる」(重松清)を #読了 。俺も田舎の高校から東京の大学に進学したので、懐かしくなりながら読んだ。登場人物とは趣味は違うが、あの頃と変わらず読書を楽しみ、友人と半年ごとに会えているのは幸せだな。 #読書 https://t.co/1KiWBHfsLn
— Books&Family (@financialplan50) 2018年12月3日
田舎の少年らの物語を短編連作で描く。各短編に異なる歌がテーマとして設定されている。
個人的には歌自体はピンとこなかったが、普通に青春小説として楽しめると思う。
私もだが、田舎の高校出身だと特に、自分の中学、高校時代を振り返って懐かしくなるのではないか。
「その日のまえに」(重松清)を読んだ。中盤からそれぞれの短編がつながる構成の短編連作。中心となる、妻を失う話は涙が滲んだ。 https://t.co/HVCxY8jzEC
— Books&Family (@financialplan50) 2018年12月6日
家族、身近な人又は自分が僅かな余命であることを知らされた人々が、日常と突然の死を見つめる物語の短編連作。
重松清らしく、家族を扱う話でもある。連作といっても中盤の、中心となる話までそれぞれの物語はつながってこない。
またつながるといっても、多少顔を出す程度といって過言ではない。
中心となる、妻を失う話は夫と息子2名の悲しみを描いており泣けてしまう。
個人的に娘が生まれたばかりでもあり、とても感情移入した。
今回紹介した2冊は、手軽に読む小説としてはいずれもお勧めである。
万人を引き込むような派手さはないが、気軽に読んでみる本を探しているのであれば、図書館などで手にとってみるのも悪くないだろう。
引き続き読書を楽しんでいきたい。
副業を本業の会社に隠す方法!
以前、副業はアルバイトがお勧めということを紹介した。
booksandfamily.hatenablog.com
しかし、副業をしていることを会社に知られたくない、あるいは副業をしたら会社にバレてしまうのでは? と心配な人もいることだろう。
そこで今回は、副業を本業の会社に知られないようにする方法を紹介する。
なお、副業でアルバイトをしている場合(「給与所得」である場合、詳細は後述)想定で説明するが、給与所得でなくても基本的には同様である。
<目次>
1.副業をしていることが本業の会社にバレる仕組み
そもそもどのようにして本業の会社で、ある社員が副業しているなどということが分かるのだろうか。
これは、その社員の給料から天引きされる、住民税からバレてしまうのである。詳細は以下の通りである。
住民税は本業の会社が給料を支払う際に天引きする。そのため住民税額は社員が住んでいる各自治体から会社に通知されている。
この住民税は前年1-12月の年間所得が元になって税額が決まるのであるが、当然この年間所得というのは会社から各自治体に通知するような仕組みになっている。
毎年1月末までに全ての社員の所得を税務署(所得税のため)と各自治体(住民税のため)に通知する「法定調書」というものが会社から発行されているのだ。
これが所得税と住民税を洩れなく納税・徴収するための我が国の仕組みなのだが、この法定調書は本業の会社であろうと副業の会社であろうと通知される。
他方、住民税の給与からの天引きは本業と副業の会社を区別せず、全額が本業の会社給与から天引きされ、徴収されるのである。
つまり、本業と副業いずれの年間所得も合算されて計算された住民税額が、自治体から本業の会社のみに通知されるのである。
そこで、ある社員が副業をしていると、本業の会社で払った給料の割に所得が高く、住民税額が高いなと本業の給与計算担当者に気づかれ、発覚するのである。
以上が副業をしていることが本業の会社にバレる仕組みである。
2.副業をしていることが分からないようにするには
それでは、どのようにして副業をしていることをバレないようにすればよいだろうか。
副業であるアルバイトの給与所得と、それに伴う住民税額が自治体から本業の会社に通知されないようにするのである。
この作業は副業を行った翌年の確定申告の前後に行う。
1)確定申告を行う。
準備するのは本業、副業それぞれの会社から発行された源泉徴収票(通常、いずれも12月の給与明細に同封されている。ないか紛失した場合には会社に問い合わせること)と確定申告書である。
まず、確定申告書の記載数値自体は普通にそれぞれの源泉徴収票の数字を合算した値を記入する。
(確定申告書の数値に関する記入方法は本稿では割愛する。確定申告の手引きを参照するか、税務署、確定申告会場で聞いてほしい。親切に教えてくれるはずだ)
ここからが肝心である。
まずは、確定申告をするときに使う「確定申告書B第二表」という用紙を確認しよう。
その見本は以下のとおり。
この「確定申告書B第二表」の下部に「給与・公的年金等に係る所得以外(平成〇年4月1日において65歳未満の方は給与所得以外)の所得にかかる住民税の徴収方法の選択」という欄がある。この欄で「自分で納付」のところに「〇」をつける。それで、あなたの副業収入の情報が本業の会社に行かないようになる。
ちなみに、住民税を「給与から差引き」することは「特別徴収」といい、住民税を「自分で納付」することは「普通徴収」という。
2)自治体の住民税担当者に連絡する。
確定申告後、4月(4月10日-15日頃が目安)に、住んでいる自治体の住民税窓口(市民税課といった部署のはず)に電話する。そして以下のように聞く。「私は昨年、本業と副業それぞれで所得があった者です。副業の所得について本業に知られたくないので、確定申告時に、確定申告書B第二表の「住民税・事業税に関する事項」の欄、「自分で納付」のところに「〇」をつけました。これで副業分の住民税は直接私のところに通知され、本業の会社には通知されないということで問題ないでしょうか」
ここで「絶対ではない」「条件による」といったようなことは言われると思うが、概ね大丈夫な旨、確認できれば問題はない。
この確認を行うのは、4月の人事異動によってこのことをよく分かっていない担当者が着任しており、事務処理ミスで本業の会社に通知されないようにするためである。この電話での自治体への確認は、できれば確定申告前にも行っておくとよい。場合によっては、「確定申告前に自治体窓口にきてください」と言われることもあるそうである。私はそのような経験はないが、念のため確定申告前と4月の2回、電話をするようにしている。
これで、副業の住民税額が本業の会社に通知されることはない。副業分の住民税については自宅に通知が届くので、期限までに自分で納付してほしい。
3.注意事項
何点か注意事項がある。
1)必ず確定申告すること。
副業先では本業の所得を踏まえた所得税の天引きが行われていない。このため、副業でアルバイトなどをしている時には必ず確定申告が必要となる。この時、通常は確定申告により納税額が増加する。しかしながら確定申告しないと脱税となり、重加算税を課されることになる。当局は会社からの法定調書であなたの所得を把握しているため、必ず後で露見する。
給与所得でなく、雑所得で年間20万円を超えない場合には確定申告しなくていいとされる。しかしこれは所得税の話であり、住民税としての確定申告は必要である。
この記事を読む人は本業の会社に副業を知られたくない人だからあまりないだろうが、くれぐれも確定申告は行うことだ。
2)副業の所得を通知される場合がある。
本業の年末調整で控除されず、確定申告でしか控除されない所得・税などがある。初年度の住宅ローン控除(2年目以降は年末調整で控除される)、医療費控除などである。こういったものの控除が副業の所得を上回る規模の場合には本業の所得に食い込むため、翌年の住民税額通知時に合算されてしまう。このため、翌年の本業会社宛ての住民税通知書に副業の所得も合算されて記載されてしまうことがあるようだ。この時は避けられない。但し、自治体へのお願いで何とかなる場合、給与計算担当者が気づかない・見て見ぬ振りをする・給与計算がアウトソーシングされ気づかれないといった可能性もあるので望みはある。どうしても副業を知られたくない場合、医療費控除を断念するといった対応も最後の手段として考えられる。
4.まとめ
・副業をしていることは住民税の通知から本業の会社に知られてしまう。
・副業を知られないようにするには、確定申告書で、副業分の住民税を自分で納付するように記載すること、またその旨を電話で自治体住民税担当者に念押しすることで対応可能となる。
・副業でアルバイトなどをしている時には必ず確定申告すること。
・初年度の住宅ローン控除、医療費控除がある場合などはこの対応をしても本業の会社に副業の所得を合算されて通知されることがある。
この住民税の対応は、自治体によって担当者の対応が異なることもあるので注意が必要だ。しかし今回紹介した対応によって、おおよそ上手くいくはずである。
一般に、副業をしていることが本業の会社に知られてもいいことはほとんどない。
バレて不利益を被りそうな場合、司法の場まで争うような時には憲法で保障されている「職業選択の自由」を持ち出してもいいだろうが、基本的にはなるべく隠しておくのが無難である。