【本を紹介】ウォール街のランダム・ウォーカー
資産運用はインデックスファンドの定額積立が最強だという話をしてきた。
【投資信託】アクティブファンド=badインデックスファンド。例えばカリスマ的人気のさわかみファンドは伝統的な金融業を組み入れてないのでメガバンクなどの株高を取り込めず、その分基準価格はイマイチ。やはりインデックスファンド積立、放置が最強だろうね。
— Books&Family (@financialplan50) 2018年11月12日
今回は、このことを記している名著「ウォール街のランダム・ウォーカー」を紹介しよう。
簡単にいうと、統計を用いながら、根拠を示してインデックス投信の積立が最強だと説明している本である。
まず、「ランダムウォーカー」の意味だが、これは「企業業績や過去の株価の動きから将来の株価を予測することは不可能」ということである。いわば、株価は常に間違っているのだ。この認識が、投資で高いパフォーマンスを生む上で重要である。
一般に、株価の分析には「ファンダメンタル分析」と「テクニカル分析」がある。前者は財務諸表や企業業績から株価を分析し、後者は過去の株価の動き、チャートから株価の変動を予測する。しかし、いずれも統計上、全く当たらないと厳しく退ける。
そして、数々のファンドと、サルにダーツで新聞の株価欄に当てさせた銘柄への投資とで運用成績を比較したところ、そのポートフォリオはほとんどのアクティブファンドに勝ったという。
こういった例を踏まえ、アクティブファンドは信託報酬等投信手数料(=エリートファンドマネジャーや販売員らの高い給料)、頻繁な銘柄入替のための売買手数料などのコストがあることを挙げ、その分だけ長期的に市場平均を上回り続けることは難しいとした。
これが、特に一般投資家にはインデックスファンドが最強だとされる所以である。
この他、バブルに手を出してはならないことを、チューリップバブルをはじめとしたバブルについて事例を指して示し、投資ポートフォリオの重要性を説いて運用資産再配分の重要性を伝えている。
ボリュームある本だが、資産運用に興味があれば面白い読み物でもあるだろう。気になったら読んでみるといい。
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